Remains Aki Miyajima

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翔べない鳥
 翔べない鳥
帝都リメインズ、
主人公は最初から決めていました。

私が住んでいる隣駅は小菅。
東武線上りの車窓からいつも見ている東京拘置所。
平成築の巨大な新舎の前に、
今も一部が残る昭和5年築(1930)の旧棟。
その姿は、翼を広げる翔べない鳥。

写真は拘置所外周の遊歩道から
旧棟の横顔と、後方にはスカイツリー。
旧小菅監獄を設計したのは、
蒲原重雄氏。昭和7年に34歳で他界。
表現派と呼ばれる建築の傑作。
帝都時代に監獄という重いテーマと対峙した
若き建築家の精神力とその苦悩を想像すると
胸が潰れそうになります。

その広げる翼は電車走行中にしか見られず、
特殊な領域ゆえに、近づくことは許されない。
他の旧施設は数年前に解体されました。
ポツンと残された薄水色の鳥を車窓から眺める度に
私は自分を重ねます。

死刑を連想してしまう人もいることは覚悟の上で
私が描きたいのは純粋に建築家へのリスペクト。
いつか全てが取り壊される時が来るのなら
そっと翔び立って天に消え逝くことを願って・・・。
| aki-remains | 01:57 | 帝都リメインズ |