Remains Aki Miyajima

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2014年回想
 鳥さんの体内
2014年を振り返って・・・
1月の大阪・夏目漱石展に始まり、
福岡・筑紫野の杉山3代研究大会、
九大資料館へ調査訪問、名古屋の銅夢展、
東京と博多でドグラ・マグラ展、
大阪で書票展、展覧会図録の編集、
幻の戦闘機隊の地図起こし、などなど・・・

そんな駆け回った一年でしたが、
博多から戻った、秋のある日、
ささやかな嬉しい奇蹟がおきました。
私の心の友である、帝都リメインズの
”翔べない鳥”さんの体内を、ついに
見学する事ができたのでした。
場所柄リポートは自粛しましたが、
この奇蹟は、鳥さんの友情の招待であり、
天からのご褒美だと感じています。

今年もあと数時間になりました。
図録を予約して下さった方への
発送作業を続けています。

すてきな新年が始まりますように・・・

| aki-remains | 21:09 | 帝都リメインズ |
小菅再訪
 開かずの門
東京拘置所、2回目の一般公開。
今回は旧庁舎の内側から「開かずの門」も公開。
明治12年に建てられた近代監獄の東京集治監は、
大正12年の関東大震災で全壊、
昭和4年に小菅刑務所が建てられる際に
監門だけが記念に残された、との説明がありました。
この門はトリさんより先輩の建造物ということです。

小菅旧庁舎

"翔べない鳥”こと旧庁舎を主人公に描いた
「帝都リメインズ」はポルトガルの本に載りました。
英語で建物の説明も付けてもらいました。
世界の遠い空の下で、蒲原重雄氏の超傑作建築に
誰かが興味を持ってくれますように・・・。
| aki-remains | 19:05 | 帝都リメインズ |
幻影のゴリラ風船
 酉の市2012
浅草酉の市(鷲神社と長國寺)に
大人になって初めて行きました。
私は三ノ輪生まれですが、当時幼かった為に
酉の市に行った過去の記憶を思い出せません。

三ノ輪駅から歩いて10分で行列が始まり、
ものすごい混雑。そこから門まで40分、
参拝まで20分、まるで南極のペンギンのように
ぎゅうぎゅう押されながらノロノロ進みました。
ピークの時間帯に来てしまったようです。
熊手のお店が並ぶ幻想的な光景に感動。

酉の市は江戸時代から続く、
商売繁盛、開運招福を願うお祭りで
十一月の酉の日に開かれます。
ここは神社とお寺が隣り合わせなので
両方のおとりさまに参拝ができます。

三ノ輪からの道には多くの露天が出ます。
昔々、母が若かった頃は露天の中でも
「ゴリラ風船」という風船の口上売が
突き抜けて人気があったそう。
風船そのものは普通でゴリラはでてこない、
おじさんの口上がゴリラ風だったのか?
私が生まれた頃には消えてしまったそう。
露天独特の怪しげに放つ光を眺めながら
幻影のゴリラ風船を想いました。

| aki-remains | 23:11 | 帝都リメインズ |
翔べない鳥に会う
 小菅の鳥1
願いは突然に叶いました。

昨日、初めて東京拘置所が近隣住民に公開されました。
新旧庁舎内には入れませんでしたが、
間近で旧舎を見る事ができ、撮影も許されました。

この街に引っ越ししてから17年、
ずっと車窓から小菅の鳥を見ていました。
帝都リメインズの主人公として描き、ついに、
私の想いが鳥に受け入れられたような気持ちです。

小菅の鳥2
扉までの玄関アプローチには入れて、
裏側から見た細部の美しさに感動!
窓格子などのデザインもすばらしいです。

やっと、やっと会えましたね。
ずっと待っていてくれてありがとう。
| aki-remains | 17:12 | 帝都リメインズ |
夢の終わりに
 銅版画展

私の初めての銅版画個展が終了いたしました。

連日猛暑の中、ご来場いただいた皆様に

心より感謝申し上げます。ありがとうございました。


展示風景をアップいたしましたのでご覧ください。

http://aki-remains.com/files/news.html


森岡書店さんは昼間はふんわりした光の部屋、

夜はムーディーでロマンティックな部屋、

時間と共に絵の印象も変わっていくのが素敵でした。


一年間、帝都の探求をして生まれた

森岡書店さん蔵書票「帝都リメインズ」は

私にとってとても大切な作品となりました。

ご購入いただいたお客様への納品が完了後に

森岡書店さんに委託させていただく予定です。


探求の成果で素人の私も建築様式や資材に

少し詳しくなって面白くなってきたところです。

これからも帝都探求は続けていきます。

このノートも帝都だけでなく内容を広げて続けますので、

たまに覗いていただければ幸いです。


そして、私の第2ステージの始まりです。

| aki-remains | 23:47 | 帝都リメインズ |
帝都リメインズ
 帝都リメインズ
帝都をテーマにした森岡書店さんの蔵書票、
「帝都リメインズ」が完成しました。
限定30シート、個展にて販売いたします。

蔵書票は元来は本の見返しに貼るのが目的の小版画、
今回の版サイズは150x110mmとやや大きめ。
それでも帝都を詰め込むには小さな画面でした。

他の作品同様に主人公が建物であっても
私自身を投影させたセルフポートレイトです。
主人公の小菅の鳥を囲うのは、
これまで取材してきた建築、鳥獣、怪獣たち、
二宮金次郎像、後藤新平氏、長太郎の八重桜、
紋兵衛の蚕、下駄屋の看板、失われた景色の幻、
・・・など、もちろん森岡書店さんも入っています。

点描中心の根性描き、腐蝕して試刷り、
再び描写して腐蝕、繰り返すこと8回の腐蝕で完成。
腐蝕の度に繊細だった線がどんどん潰れていく、
壊しながら濃密に、帝都建築の年月をこめました。
刷色はセピアも試しましたが、やはり黒で決定。

完成刷りはぜひ個展会場でご覧ください。
腐蝕の途中過程の試刷りも展示いたします。
私の在廊予定日は13、14、15、18です。
| aki-remains | 03:51 | 帝都リメインズ |
第2井上ビルと1927年
 第2井上ビル
森岡書店さんの入る第2井上ビルは
川沿いの白い4階建て、昭和2年(1927)築。
正面屋根には緑色のスペイン風丸瓦、
1階外壁は石積み風に装飾されています。
扉を開けて中に入ると、古ビル特有の空気。
2階半まで真っすぐに上がる階段と空間が素敵。
室内は天井が高くて開放的、居心地が良いです。
古い美しさを残したまま現役でいられるのは
メンテナンスが良いからなのでしょう。

今年取り壊された九段下ビルも同年生まれの
関東大震災復興期建築でしたが、
昨年末に解体前の内部を見学して、
定期的に修繕されないと建物は朽ちる
ということがよくわかりました。

同じ1927年にはドイツで映画「メトロポリス」が公開、
フリッツ・ラング監督の描いた未来都市には
摩天楼がそびえ、高速道路が交差していました。
そのモデルとされているニューヨークには
すでに超高層建築が誕生していた、ということです。
地盤の弱い東京と違い、NYの地下は岩盤なので
基礎を深く埋めなくても施工できたらしいです。
| aki-remains | 01:09 | 帝都リメインズ |
母のアルバム
 母のアルバム
私の母は昭和12年(1937)三ノ輪生まれ。
下駄屋の7人兄妹の4番目、
下駄職人の祖父は写真が得意で、
副業で学校の行事写真なども撮っていました。
三ノ輪は空襲で燃えなかったこともあって
母のアルバムには戦時中の写真も残っています。
七五三の振り袖部分が自粛で切り取られていたり、
日の丸の旗を振る母はちょっぴり不満そうな顔、
撮影しながら母をなだめる祖父の笑顔が想像できます。

母はアルバム作りが得意なようで、
後に私の兄と私が誕生して、その成長記録も
アルバムに丁寧にまとめてくれました。

今まで様々な素敵な写真集と出会い、
書棚にはお気に入りが並んでいますが、
母のアルバムが一番の宝物です。

| aki-remains | 10:59 | 帝都リメインズ |
翔べない鳥
 翔べない鳥
帝都リメインズ、
主人公は最初から決めていました。

私が住んでいる隣駅は小菅。
東武線上りの車窓からいつも見ている東京拘置所。
平成築の巨大な新舎の前に、
今も一部が残る昭和5年築(1930)の旧棟。
その姿は、翼を広げる翔べない鳥。

写真は拘置所外周の遊歩道から
旧棟の横顔と、後方にはスカイツリー。
旧小菅監獄を設計したのは、
蒲原重雄氏。昭和7年に34歳で他界。
表現派と呼ばれる建築の傑作。
帝都時代に監獄という重いテーマと対峙した
若き建築家の精神力とその苦悩を想像すると
胸が潰れそうになります。

その広げる翼は電車走行中にしか見られず、
特殊な領域ゆえに、近づくことは許されない。
他の旧施設は数年前に解体されました。
ポツンと残された薄水色の鳥を車窓から眺める度に
私は自分を重ねます。

死刑を連想してしまう人もいることは覚悟の上で
私が描きたいのは純粋に建築家へのリスペクト。
いつか全てが取り壊される時が来るのなら
そっと翔び立って天に消え逝くことを願って・・・。
| aki-remains | 01:57 | 帝都リメインズ |
失われた帝都
 失われた帝都
個展まであと一ヶ月、残るは
森岡書店さん限定蔵書票を制作するのみ。
蔵書票のテーマが「帝都」に決まったときに
森岡さんが最初にお薦めしてくださった写真集が
「失われた帝都 東京 ー大正・昭和の街と住いー」
(柏書房)でした。映画館、遊園地、カフェー、商店、
住宅などなど、多様で装飾的で奇妙な建物の街は
アナザーワールド。これが帝都、失われた世界。

この写真集と最初に出会えたのは幸いでした。
私は、この写真集とは逆に、
失われずに残された帝都建物が主人公の
蔵書票にしたいと思って、
決めたタイトルが「帝都リメインズ」。
リメインズは私の作品の共通テーマでもあるので。

あれから10ヶ月、ようやく下絵ができました。
主役以外のキャスティングは何度もチェンジ、
悩みましたが、明日は銅版描写に進めないと
個展に間に合わないので、ぎりぎりです。
・・・主人公の発表はまた次回。
| aki-remains | 02:33 | 帝都リメインズ |